「あ~、お~」「うぁ~、う~」と、かん高い大きな声で鳴いている野良猫の声は、猫を飼っていない人でも何度か聞いたことがあるのではないかと思います。
猫は発情期になると、大声で鳴いたり、スプレー行為をするようになります。飼い主であれば我慢できるかもしれないですが、近所への迷惑を考えるとこれは大問題です。
猫の避妊事情「猫の発情について」
猫は早い場合、およそ生後6ヶ月程度で交尾が可能になり最初の発情期をむかえます。発情期になるとメス猫は大きな声で「恋鳴き」をはじめ、オス猫の場合はスプレーという行為をします。
1回の発情期間はおよそ1週間から2週間で、猫の発情期は年に2~3回訪れます。また、猫の場合、発情期というのはメス猫にだけあるもので、オス猫には、特に決まった発情期がないのが特徴です。オス猫は発情したメス猫の
ニオイに触発されて発情が起こります。
発情のサインは?!
メス猫の場合
- 床に体をこすりつける・くねくねする
- 腰を上げるポーズをとる
- 大きな声で鳴く(恋鳴き)
他にも、食欲が落ちてきたり、排尿が多くなるのも特徴。
オス猫の場合
- スプレー行為をするようになる
- 外に出たがるようになる
- 攻撃的になり大きな声で鳴く
オス猫がスプレー行為をするのは、なわばりを示すマーキングのため。このおしっこはとても臭くて、水拭き程度ではニオイが取れません。
去勢・避妊手術を積極的に受けよう
繁殖目的で猫を飼う場合は別ですが、猫の去勢・避妊手術はできれば積極的に受けたいものです。特にアパート・マンションで完全室内飼いで猫を飼う
場合は、近所へ迷惑や不要なトラブルを避けるために、去勢・避妊手術は必ず受けるようにしてください。
去勢・避妊手術のメリット
メス猫の場合
- 近所迷惑な「恋鳴き」が無くなる
- 子宮や卵巣の病気や乳がんの予防
- 出産による体力の消耗を防げる
オス猫の場合
- スプレー行為がかなり少なくなる
- 性格が温和になりケンカをしなくなる
- メスを追っての脱走や迷子の心配がなくなる
去勢・避妊手術のデメリット
メス猫・オス猫共通
やはり手術なので、体にメスを入れることや麻酔をかけることの外科的な負担は避けられない。
去勢・避妊手術の時期。方法、費用について
去勢・避妊手術の時期は一般的に生後7~10ヶ月ぐらいがいいといわれています。あまり早い時期におこなうと成長に影響が出ますし、あまり遅すぎるとスプレー行為などが止まらなくなることがあるからです。
手術の方法についてですが、オス猫、メス猫ともに全身麻酔をかけて、オス猫の場合は睾丸を摘出する手術が一般的です。比較的短時間で手術が済みます。
メス猫の場合は開腹手術になり、卵巣のみ摘出、または卵巣と子宮を摘出します。
オス猫の場合は、短時間の手術で済むので入院の必要がないケースが多いです。メス猫の場合は開腹手術ということもあり通常3~5日程度の入院が必要になります。
手術にかかる費用は、オス猫の場合1万5千円~3万円、メス猫の場合は2万5千円~5万円ぐらいが目安です。
ただ、去勢・避妊手術にかかる費用はお住まいの地域や動物病院によってかなりの開きがあるので、事前に問い合わせをしてください。基本的に手術には予約が必要になるのでその時に詳細を聞いてもいいでしょう。
また、もちろん、猫には健康保険が適用されないので、動物病院でかかる費用は全て実費になります。
猫の去勢・避妊手術について・まとめ
アパート・マンションで完全室内飼いで猫を飼うなら猫と暮らすなら、必ず去勢・避妊手術を受けるようにしましょう。去勢・避妊手術をせず、交尾のできない室内で約2週間の発情期を年に何回も過ごすことは、猫にとって酷なことです。恋鳴きやスプレー行為で周辺住民や大家さんに迷惑をかけトラブルになるのを防ぐことにもなります。
手術についての疑問や不安がある飼い主さんは、事前に動物病院の先生によく相談してみてください。
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