猫はとても神経質な生き物で、特に環境の変化を嫌うといわれています。
あなた(飼い主)にとっては勝手知ったるくつろげる部屋でも、猫にとっては、未知の領域なのです。猫を迎え入れるうれしさでいっぱいだと思いますが、知らない家に突然連れてこられた猫の不安な気持ちもわかってあげるようにしてください。
猫を部屋に迎えるときのポイント
ペットショップであれ、里親さんのお家であれ、それまで暮らしていた場所から突然引き離されてまったく知らない場所(部屋)に連れてこられるのは
猫にとって大きなストレスになります。ですから、できるだけ環境の変化からくる不安・ストレスを軽減してあげるようにしたいものです。
猫は、いままでいた場所(家)と同じニオイがある場所があると安心します。そこで、猫を部屋に迎えいれるときにもし可能ならば、ペットショップや里親さんのところで使っていた布やタオルなどのニオイがついているものを何かひとつもらってくるといいでしょう。
また、その猫のおしっこのニオイのついたトイレの砂を少しもらってきて、あなたの部屋に用意した新しいトイレの砂に混ぜてあげるのもいい方法です。
このようなちょとした気配りだけでも、猫の感じる不安やストレスはかなり軽減すると思います。
猫を家に連れてくるときの注意点・ワンポイント
ペットショップや里親さんから引き取る場合
- 可能なら何度か顔を合わせてから連れて帰る
- 子猫の場合、母猫が目を離したタイミングで
- 猫が使っていたタオルやおもちゃなども一緒にもらう
- その猫のおしっこのニオイのついた砂を少し分けてもらう
家に連れてくるとき(移動中)
- 必ずキャリーバックなどに猫を入れて運ぶ
- できるだけ騒音のひどい道(場所)は避けて通る
- 移動中もできるだけ猫に声をかけてあげる
- キャリーバックなどを布やタオルで覆い暗くしてあげる
家(部屋)に連れてきてから
新しい家(あなたの家)でキャリーバックを開けても猫はすぐには出てこないかもしれません。
仮に、キャリーから出してあげたとしても、その場でうずくまる(固まる?)だけで動かないかもしれません。または脱兎(脱猫?)のごとく、ビューっと家具の陰に逃げ込んでしばらく出てこないなんてことも・・・。
このように、あなたの部屋に連れてこられた猫はしばらく新しい環境に慣れないかもしれません。そのようなときはむやみに触ったり抱きかかえたりせず、そっとしておく、そっと見守っていてあげましょう。
もちろんこれは「放っておく」という意味ではありません。猫の食事スペースが決めてあるなら、そこにフードとお水を用意しておく、寝床を用意してあるなら、そこに連れて帰るときにもらったその猫のニオイのついた布やおもちゃなどをそっと置いておくなどしてやさしい気持ちで見守ってあげましょう。たいていの場合、2~3日目ぐらいから新しい環境に慣れはじめます。
特に子猫の場合は「見守ること」が大事
あなた(飼い主)にとっては安全な部屋の中でも、猫、特に子猫にとっては危険な物もたくさんあります。子猫が危険な場所、危ない物に近づかないようにやさしく見守っていてあげましょう。
家(部屋)の中で危険な物(場所)としては
- 窓・玄関ドアの開閉(転落・脱走の危険)
- お風呂場(水を抜いておく・フタをする)
- 洗濯機・乾燥機(知らないうちに侵入していることも)
- 電気のコード(噛んで感電する危険)
- ストーブ・ヒーター付近(火傷の危険)
などがあります。また、特にキッチンは猫にとって危険がいっぱいです。猫にとって危険だと思うものは隠すなり、ガードするなり何かしらの工夫をこらしましょう。
むやみに構わずそっとしておくことが大切!
ほとんどの場合、猫は2~3日で新しい環境に慣れはじめます。それまでは猫がなつかなくても無理やり抱きかかえたりしないことが大切です。(猫が危険な場所に行った場合は別です)。部屋中のニオイを嗅ぎまわりその場所が安全だと思えば猫の不安はなくなりリラックスしてくれます。同時にあなた(飼い主)のことも、安全と認識してもらえれば猫のほうからあなたに寄ってきます。それまでは辛抱強く待ちやさしく見守っていてあげましょう。
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